20070904

野口耕司郎さん #4

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モデルさんについて
野口 耕司郎さん
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これまでの経緯
ⅰ)野口さん夫妻
ⅱ)野口耕司郎さん #2
ⅲ)野口耕司郎さん #3
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前回のプロトタイプでは生地が柔らかすぎて、風を通す隙間の部分がだれて開いてしまった。リバーシブルで着れるように「屋根」の部分と身頃を左右一点でしかとめることが出来ないので、なおさらだらしなく開いてしまう。そこで、屋根の構造がしっかりと形を保つようにプロトタイプ2着目では屋根と身頃に※接着芯を入れてみた。

ところが、強度が上がりだれることはなくなったものの今度は芯を入れた部分が浮いてしまい、身体に馴染まなくなってしまった。

その後芯の硬さを変えたり色々試行錯誤を重ねたのだが、なかなか思うようには行かず、屋根の構造とリバーシブルの両立は難しいと判断した。

そのためリバーシブルはそもそもの提案の理由である「腕まくり」の部分だけに範囲を絞り、通気のための屋根構造の部分はリバーシブルをやめることで、屋根(上の部分)が身頃をまたぐ必要がなくなるため、しっかり固定することが可能となり、だれることも浮いてしまうこともなくなるだろうと考えた。

完全なリバーシブルではなくなってしまうのは少し残念だが、「服」としての完成度が低いものになってしまってはやはり普段着ていただく上で問題があるので、より現実的な方向にシフトすることにしてみた。

耕司郎さんは作りかけの服を見せに持っていく度に「完成したら絶対仕事に来て行くよ」と笑い、とても楽しみにしてくれている。

※接着芯:基布の片面(又は両面)に接着剤がついた芯地。主にワイシャツの襟やカフスなどに使用し、型崩れや着崩れの防止、補強などに使われる。

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