20070921

ミーティング 9/20


野口耕司郎さん
上下の服を合わせてプレゼンした。
パンツにはある程度しっかりした生地でなおかつデニムのようにごわごわしないようなものを選んだ。前方向にゆとりをとるため正面から見ればあまりぼてっとしたシルエットには見えないとはいえ、かなりワイドで特異なカタチのパンツなので、大人の方が着る場合下手をすると土木系の作業着のように見えてしまう。出来るだけ上品に形の面白さだけが残るようにダークブラウンの色を選んだ。

シャツの色は耕司郎さんの好みで選んだわけではなく、セシルさんがグレーがわりと好きだと言っていたのでご夫婦そろってグレーを取り入れようかと思ったためである。裏地には耕司郎さんの優しい表情や暖かい人柄を思い浮かべながらカラフルでちょっとかわいらしい柄を選んでみた。

上下のアイテムともそれぞれの作りや経過にはまずまずの反応だった。
シャツの構造も全体がリバーシブルにならないというのは、遊び心のある耕司郎さんにとって少し残念なのではとの意見もあったが、そもそもの発想のポイントは「腕まくり」であり、構造との現実的な問題を考えると腕だけに絞った方が良いという意見にまとまった。

ところが、大きな問題となったのは「色」である。
今回のショーはそれぞれのモデルさんの「生活」に立脚しているため、どうしても色味やトーンが落ち着いてきてしまう傾向が見られた。それぞれの印象としては悪くないものの「ショー全体の印象」という現実的な問題に直面したのである。

もちろん、だからといってモデルさんの生活を無視して色を選ぶことは出来ないのだが、落ち着いた色以外も似合う、好んで着ている、今までのストーリーから外れないなど、他の色の選択肢がまだ存在する服については再度考え直す必要がある。

耕司郎さんは普段から色々な服を着て楽しんでおられる方でアロハや明るい色の服もとても似合う。ドレスコードもないため色の制限もないのだ。
グレーとダークブラウンの組み合わせについてはご本人もセシルさんも悪くないとおっしゃっていたのだが、ちょっと地味ではないかとの意見も多かった。また、上下のトーンまで似てしまっているためぼやっとした曖昧な印象が強くもったいないという。

僕は今回「生活の中で着ること」を意識しすぎたためか自分の中で選択肢を狭めすぎていたようだ。もちろんグレーとダークブラウンが耕司郎さんに似合わないわけではない。しかし、他にも似合う色はたくさんあるのだ。もっと違う色を提案してみようと思った。

パンツに関しては上記の理由があるため、今回は他の色にはしたくなかった。
そのため、せっかく作り直したシャツだがすぐさまもう一度布から選びなおすことにした。

0 件のコメント: