20070805

紀元 由有さん #1

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モデルさんについて 紀元 由有さん
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 デザイナーの俊平と一緒に、モデルの紀元さんがダンスのレッスンをしている下北沢のスタジオに行きました。後で聞いたのですが、このスタジオは紀元さんの師匠の私物らしく、毎週ここでレッスンしているそうです。

 僕らが到着したときにはすでにレッスンは始まっていて、スタジオの端でそれを見学させて頂きました。 
 
 僕は紀元さんにお会いするのも、このようなレッスン風景を見るのも初めてでしたが、彼女の動きは何人かいたダンサーの中でも特に美しかったと思います。歩き方がすごくきれいで、かかとからつま先へと床に滑らかについていき、かかとからまた滑らかに離れていく・・・誰もが自然に行っていることですがここまできれいなのは見たことがありませんでした。上半身の動きもしなやかで、全体として空気に逆らわず調和しているような印象を受けました。

 行っていたレッスンの内容は、水の上を歩く(イメージ)、地球の核に届くように声を出す、曲に合わせた即興の振り付けなどで、紀元さんはその時の自分の即興の振り付けのイメージをこう語っていました。

 「青天のシマシマです。突然どちらにも答えがあるような状況が生まれる・・」これに対して師匠が、「情景を説明しているということは、自分がシマシマ(主役)にはなれない・・」とコメント。紀元さんはすかさず、「シマシマ人間です!」と返しました。おもしろい人です。

 紀元さんはレッスンの最後に、「思ったより自分の物語が展開しました。発進する場所がはっきりしているとすぐそこに戻れます。」と言っていた。自分の言葉で、自分の意見を伝えるのが上手い人だと思いました。この人からならいいデザインのヒントをもらえそうです。ちなみに上の写真は、レッスン中の彼女の足元ですが、かかとだけ靴下を脱いで履いていたのが気になりました。理由を聞いたのですが、バタバタしてて曖昧だったのでもう一度聞いてみようと思います。

 レッスン後、下北沢のバー「風知空知」でお話しました。

 ・身体のラインを消すような服(肩パッド、ビッグシルエット、ごわごわしたもの、ベスト)は着ない。自分の身体の形は自分だけの魅力だと考えるから。
 ・その時の気分で好きな色は違う。
 ・仕事柄、現場で脱ぎ履きしやすいものを選ぶ。だから紐靴は履かない。ブーツは好きでよく履くが、ジップのものだけ。ちなみにこの日はスリッポン。
 
 それからGジャンは絶対着ないそうです。母に昔、「あなたには違う」と言われたからだとか・・・

 僕は彼女の靴を製作するつもりですが、どのように進めていくかデザイナーの俊平と相談しながら決めていこうと思います。脱ぎ履きのしやすさは考慮しなければなりません。次回はぜひ仕事の現場を見てその点を確認してみようと思います。  

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